Journal American Animal Hospital Associationに掲載された論文(Silvan R Urferらが2019年に報告)が話題になっています。この論文は、237万頭の犬のデータから、犬の寿命に影響する要因を調査した結果が報告されています。体格や犬種、避妊去勢手術および歯科処置(スケーリング)実施の有無と寿命の関連性を評価しており、以下のような結果が示されています。
・小型犬のほうが寿命が長い
・避妊手術去勢手術を実施した犬のほうが実施していない犬より寿命が長い
・年1回の歯科処置(スケーリング)実施は死亡リスクを18.3%低下させる
これらの結果から著者らは、寿命には体格や避妊去勢の有無が有意に関連するという過去の報告と合致することが明らかになった上に、年1回の歯科処置(スケーリング)実施が死亡リスクを低下させるという新たな知見が得られたと報告しています。この情報からも、避妊去勢手術の実施と、医学的な歯科処置の定期的な実施が、健康維持には大切であるということが分かります。